餅を買う女
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 06:15 UTC 版)
日本の「飴を買う女」の怪談は、南宋(12-13世紀の中国南部)の洪邁が編纂した『夷堅志』に載せる怪談「餅を買う女」と内容が酷似しており、もともとは中国の怪談の翻案であったと考えられる。 あらすじ ある民家で、妻が妊娠中に死亡し、埋葬された。その後、町に近い餅屋へ、赤ちゃんを抱えた女が毎日餅を買いに来るようになった。餅屋の者は怪しく思い、こっそり女の服のすそに赤い糸を縫いつけ、彼女が帰ったあとその糸をたどってゆくと、糸は草むらの墓の上にかかっていた。知らせを聞いた遺族が墓を掘り返してみると、棺のなかで赤ちゃんが生きており、死んだ女は顔色なお生けるがごとくであった。女の死後、お腹の中の胎児が死後出産で生まれたものとわかった。遺族は女の死体をあらためて火葬にし、その赤児を養育した。
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