雪峰義存
雪峯義存
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/09 04:12 UTC 版)
中国の僧雪峰義存の若い頃、徳山宣鑑のもとに参じようと渓流沿いに上っていると、上流から野菜の切れ端が流れてきたのを見て「一筋の野菜を粗末にするとはろくな道場ではあるまい」と思い、山を下りかけた。そこに一人の僧がこれを追って下ってきたのを見て、雪峰義存は考え直し、徳山宣鑑に入門したという。この故事が「渓間に流菜を拾う」の禅語の由来となった。 雪峰義存が徳山宣鑑のもとで典座職にあった時、毎晩人が寝静まる頃に火に鍋をかけてぐつぐつ煮ていると噂がたち、典座が一人でうまいもの食べているのではないかと僧堂内で問題になった。そこで徳山がある夜一人で雪峰のもとを訪れると、噂の通り鍋が火にかけられていた。徳山はいきなり鍋のふたを開け中のものを食べてみると、とても食べられたものではない。雪峯は「皆が野菜の切端を粗末にするので流しに袋を受けて煮て食べております」と事情を答えたのに徳山は感心して僧堂の衆(大衆)に発表し、以後ますます大衆は雪峯に心服したという。
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