雪国 (小説)とは? わかりやすく解説

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雪国 (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/26 23:46 UTC 版)

雪国』(ゆきぐに)は、川端康成長編小説である。名作として国内外で名高い。雪国を訪れた男が、温泉町でひたむきに生きる女たちの諸相、ゆらめき、定めない命の各瞬間の純粋を見つめる物語[1]。愛し生きる女の情熱の美しく哀しい徒労が、男の虚無に研ぎ澄まされた鏡のような心理の抒情に映されながら、美的に抽出されて描かれている[1]


注釈

  1. ^ この時の賞金で、川端は1937年(昭和12年)7月に軽井沢に別荘を購入した[5][6]
  2. ^ 高半旅館が建替えられた「雪国の宿 高半」の文学資料室には、川端の書で「雪国」と記された色紙が所蔵されている[17]
  3. ^ 乗っている列車について、本文でこのように書かれている。詳細は#鉄道にまつわる豆知識を参照。
  4. ^ 森鷗外渋江抽斎』に「若し丹後、南部等の生のものが紛れ入ってゐるなら、厳重に取り糺(ただ)して国境(「コクキャウ」とルビ)の外に逐へと云ふのである」という例がある。

出典

  1. ^ a b c d e f g 「解説」(『日本の文学38 川端康成集』中央公論社、1964年3月)。作家論 1974, pp. 84–102、三島32巻 2003, pp. 658–674
  2. ^ a b c d 「『雪国』へ」(アルバム川端 1984, pp. 32–64)
  3. ^ a b c d e 田村充正「雪国」(事典 1998, pp. 364–367)
  4. ^ a b c 「著書目録――単行本」(雑纂2 1983, pp. 593–616)
  5. ^ 「秋風高原――落花流水」(風景 1962年11月-1964年12月号に断続連載)。『落花流水』(新潮社、1966年5月)、随筆3 1982, pp. 224–265、随筆集 2013, pp. 129–187に所収
  6. ^ 「第三章 千客万来の日々――満州行」(秀子 1983, pp. 75–156)
  7. ^ 「翻訳書目録」(雑纂2 1983, pp. 649–680)
  8. ^ 「川端康成氏に聞く(三島由紀夫中村光夫との座談会)」(三島由紀夫編『文芸読本 川端康成〈河出ペーパーバックス16〉』河出書房新社、1962年12月)。三島39巻 2004, pp. 379–400に所収
  9. ^ 「『雪国』の旅」(世界の旅・日本の旅 1959年10月・第3号)。評論5 1982, pp. 170–174、随筆集 2013, pp. 424–429に所収
  10. ^ a b c d 高橋有恒「『雪国』のモデル考――越後湯沢のおける川端康成」(人間復興 1972年秋季号・11月号)。進藤 1976, pp. 354ffに抜粋掲載
  11. ^ a b c 「第三章 恋の墓標と〈美神〉の蘇生――自己確立へ 第四節 透過する〈美〉『雪国』」(森本・上 2014, pp. 326–397)
  12. ^ 澤野久雄『小説川端康成』(中央公論社、1974年4月)
  13. ^ 川端康成『雪国』のヒロインが死去 「駒子」のモデル・小高キクさん、83歳、ZAKZAK、1999年2月4日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  14. ^ 「一草一花――二十」(のち「『雪国』について」と改題)(風景 1968年12月号)。評論5 1982, pp. 194–195に所収
  15. ^ 「雪国」の世界”. 雪国の宿 高半. 2016年7月10日閲覧。
  16. ^ 藤倉朋良『図解にいがた歴史散歩〈南魚沼〉』(新潟日報事業社出版部)p.23
  17. ^ 文学資料室 かすみの間”. 雪国の宿 高半. 2023年10月22日閲覧。
  18. ^ 村松友視『「雪国」あそび』(恒文社、2001年4月)
  19. ^ a b c 「推敲美の極致『雪国』」(愛と美 1978, pp. 99–172)
  20. ^ a b 「あとがき」(『川端康成全集第6巻 雪国』新潮社、1949年6月)。独影自命 1970, pp. 129–147に所収
  21. ^ 岡本 1981
  22. ^ a b 「あとがき」(完本『雪国』創元社、1948年12月25日)。評論5 1982, pp. 619–622に所収。独影自命 1970, pp. 129–131
  23. ^ a b 小林秀雄「文芸時評(一) 作家の虚無感―川端康成の『火の枕』―」(報知新聞 1936年9月27日号)。森本・上 2014, pp. 372–373, 389
  24. ^ a b 伊藤整「『雪国』について」(雪国・新潮 2003, pp. 167–172)
  25. ^ 福田和也「20世紀小説ベスト10冊」(文藝春秋 2007年1月号)
  26. ^ a b 福田和也(高橋睦郎との対談)「本人もコレクションもおそろしい」(芸術新潮 「おそるべし!川端康成コレクション」 2007年2月号)
  27. ^ a b c 梅澤 1992
  28. ^ 「川端康成さんのおもいで」(ソノシート付月刊誌「朝日ソノラマ」第150号、1972年5月号)
  29. ^ 武田勝彦との対談「座談会 川端康成氏に聞く」(國文學 1970年2月号)
  30. ^ 郡司勝義「注解」(雪国・新潮 2003, pp. 149–158)
  31. ^ 「国境のトンネル」開通90周年。川端康成の小説『雪国』の舞台を巡る/湯沢町”. 公益社団法人 新潟県観光協会. 2023年12月4日閲覧。
  32. ^ 川端, 康成、Benl, Oscar『Die Tänzerin von Izu ; Tausend Kraniche ; Schneeland ; Kyoto : ausgewählte Werke』Carl Hanser、1968年https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA08713409 
  33. ^ 恒川茂樹「川端康成〈転生〉作品年表【引用・オマージュ篇】」(転生 2022, pp. 261–267)
  34. ^ 雪国 (1957)Yahoo!映画
  35. ^ 「や行――雪国」(なつかし 1989
  36. ^ 「岸恵子――雪国」(なつかし2 1990, p. 51)
  37. ^ 「岩下志麻――雪国」(なつかし2 1990, p. 36)
  38. ^ 番組エピソード 文豪の世界への誘い 〜大作家の作品のドラマ化〜 -NHKアーカイブス
  39. ^ ドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』2/12(日)総合テレビで放送!”. NHK. 日本放送協会 (2023年2月1日). 2023年2月6日閲覧。



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