鎮静度の乖離の原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:58 UTC 版)
ノイズの混入:BISモニターは心臓からの電流を除去するフィルターを備えているが、しばしば起電力の大きい心筋電位の混入が問題となる。特に、新生児や心肥大患者で著明となる。また、筋弛緩薬を投与していないときは、筋電図の混入にも注意が必要である。 年齢:新生児は、覚醒時から徐波が主体である。小児では振幅が大きく、基本周波数が高い傾向にあるため、BIS値は本来の鎮静度よりも高く表示される。 paradoxical arousal:麻酔深度が不十分なときに疼痛などの刺激が加わると巨大デルタ波が観察されるため、BIS値が低下する現象。 β activation:麻酔薬は浅い鎮静レベルではむしろ速波が増える(β activationする)ため、BIS値が覚醒時よりも高い傾向を認める。 虚血、心停止、脳血流の低下では、脳波が徐波化する。鎮静レベルが一定にもかかわらずBIS値が急激な低下を認めた場合には、これらを疑う。
※この「鎮静度の乖離の原因」の解説は、「全身麻酔」の解説の一部です。
「鎮静度の乖離の原因」を含む「全身麻酔」の記事については、「全身麻酔」の概要を参照ください。
- 鎮静度の乖離の原因のページへのリンク