針なしステープラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 15:22 UTC 版)
針を使用せずに紙をまとめるステープラーは20世紀初頭の時点で発明されており、例として1909年には、紙をU字型に切り出して、開いた切れ目に差し込んで綴じ込む方式の器具がイギリスで販売されていた。その後も複数の企業により同種の製品が断続的に販売されていたが、綴じ枚数の少なさや保持力の弱さといった問題などもあり、広く普及するには至らなかった。 しかし2009年12月になり、コクヨがこの技術を改良することで、保持力を向上させたうえにコピー用紙を10枚まで綴じられる卓上型の「針なしステープラー」を発売。後に「ハリナックス」のブランド名が付き、翌2010年7月には小型のハンディタイプ(4枚綴じ)を発売。針を使わないことによる省資源性や分別の容易さが注目されヒット商品となり、他社からも同種の製品が発売、針なしステープラーが広く普及するきっかけとなった。その後も技術改良により、切り口の形状を変更するなどして紙が外れにくくなり、卓上型では最大12枚、小型のものでは5 - 10枚を綴じられるほどになっている。 またコクヨは、紙に穴を開けず、金属歯で紙同士を圧着することで綴じる方式の「ハリナックスプレス」を2014年に発売した。綴じ部が目立たない等のメリットが挙げられるが、紙の引っ張り方によっては穴を開ける「ハリナックス」より外れやすいという欠点もある。 いずれの方式も、針を使用するものと比べれば保持力が勝らないことから、メーカーでは保持力を重視する場合、「角綴じ」や「複数綴じ」を推奨している。
※この「針なしステープラー」の解説は、「ステープラー」の解説の一部です。
「針なしステープラー」を含む「ステープラー」の記事については、「ステープラー」の概要を参照ください。
- 針なしステープラーのページへのリンク