金色のクビト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 09:37 UTC 版)
「ダナエ (レンブラントの絵画)」の記事における「金色のクビト」の解説
ダナエの頭上には矢筒を背負う金色のクピドが、手を縛られ苦しんだ姿で描かれている。このように拘束され顔を歪めるクピドの表現は非常に珍しいもので、レンブラントのスケッチ『腕白小僧』(ベルリン国立美術館)もしくは油彩画『ガニュメデスの誘拐』(アルテ・マイスター絵画館)で描かれた泣き叫ぶ子供にその源を求める意見や、その表現が彫刻的な点からヘンドリック・デ・ケイゼルの彫刻『オラニエ』の一部にある『泣くクピド』ではないかという主張 もある。 この苦しむクピドが何のモチーフかという点には複数の意見があり、パノフスキーはダナエの純潔を表現すると論じた。アムステルダム大学のエリック・ヤン・スレイテルは中世絵画の伝統を重視する立場から、情況をモチーフとする手法が反映したものと考え、ダナエが幽閉された状態を示すと、パノフスキーを批判する主張を行った。
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