酒井恒 (動物学者)とは? わかりやすく解説

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酒井恒 (動物学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/25 20:38 UTC 版)

酒井 恒(さかい つね、1903年5月19日 - 1986年2月22日)は、日本動物学の研究で知られる。

人物

神奈川県足柄上郡大井町金手出身。1924年神奈川師範学校卒。1929年東京高等師範学校理科三部卒。1932年東京文理科大学文理学部動物学科卒。1939年「日本産蟹類の研究」で京都帝国大学理学博士。32年東京文理科大学附属下田臨海実験所助手、1938年岐阜県女子師範学校教諭、1943年神奈川師範学校教授、1949年横浜国立大学学芸学部教授。1954年から55年までと1960年から61年まで学芸学部長を二度務め、1954年から55年まで横浜国立大学学芸学部理科教育岩実験所(真鶴理科教育実験所の前身)所長を務め、69年定年退官。1970-79年東京家政学院大学教授。1952年神奈川文化賞受賞、1973年紺綬褒章受章、1974年勲三等旭日中綬章受勲。1961年初代日本甲殻類学会会長。1967年神奈川県立博物館協議会委員。1978年神奈川県自然保護協会会長。没後従三位叙位。2007年大井町名誉町民

カニの研究で知られ、昭和天皇の生物学研究の相談相手を務めた[1][2]。1956年の例では、皇居においてアカテガニの産卵習性について説明し、教育映画『カニの誕生』を上映。教材用スライドを献上するなどした[3]

記載した種

  • Pugettia intermedia Sakai, 1938 ヨツハモドキ
  • Neolithodes nipponensis Sakai, 1971 ニホンイバラガニ
  • Neopilumnoplax major Sakai, 1978 オオノコギリエンコウガニ(現・Beuroisia major
  • Goniopugettia tanakae Sakai, 1986 タナカオニモガニ - など

著書

  • 『カニとエビの生活』課外理科文庫刊行会 実験本位課外理科文庫 1931
  • 『日本蟹類図説』三省堂 1936
  • 『潮干狩の動物研究』世界社 理科の自由研究文庫 1952 国土社 1980
  • 『蟹』紫生書院 1956
  • 『海辺の動物 私たちの自然研究』千代田書房 1968
  • シーボルトと日本動物誌 日本動物史の黎明』L.B.ホルサイス英語版共著 学術書出版会 1970
  • 『日本産蟹類』講談社 1976
  • 『蟹 その生態の神秘』講談社 1980

脚注

  1. ^ デジタル版日本人名大事典
  2. ^ 横浜国立大学
  3. ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十二』東京書籍、2017年3月28日、148頁。ISBN 978-4-487-74412-1 

参考文献

先代
新設
日本甲殻類学会会長
1961年 - 1986年
次代
三宅貞祥



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