進化的意味合い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/08 08:27 UTC 版)
コケ植物は、一般に胞子から発生すると、その初期に原糸体を形成し、その上に配偶体の本体を発達させ、その上で有性生殖が行われる。このコケはしかし、配偶体本体がほとんど発達せず、その前段階である原糸体が長期に維持され、生殖がその状態で行われる。これはある種の幼形成熟と見ることができる。このようなかたちを Protonemal Neoteny(訳語不詳・原糸体による幼形成熟、の意)と呼ぶ。コケ植物にいてこの形を取るものは蘚類に多く、6属40種ほどが知られる。これに対してタイ類では3-4種(3-4属)があるのみで、ツノゴケ類では知られていない。また蘚類の中では本属のもののみが着生である。 葉の表面に生育するコケ類は、苔類では例が多いが、蘚類ではごく少ない。このようなコケは、当然ながら葉の寿命以上に長く生きることはない。エフェメロプシスはこのように長い生存期間が保証されない環境への適応として、茎葉体の発達の段階を省略し、それによって生活史を短縮することが出来たのだと考えられる。
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