迷路骨折
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 23:12 UTC 版)
側頭骨骨折のうち、骨折線が迷路骨包を横切るものを迷路骨折(英:fracture of labyrinth、独:Labyrinthfraktur)という。側頭骨骨折は縦骨折と横骨折とに分けられるが、横骨折は迷路に損傷を与える。骨折線は内耳道から前庭や蝸牛を横断することが多く、この場合には内耳神経だけでなく膜迷路をも断裂して高度の難聴やめまいを引き起こす。骨折線が鼓室粘膜を破砕した場合には内耳液が漏出する。また、炎症が生じると細菌性迷路炎 bacterial labyrinthitis となり、髄膜炎などを招いて致死的経過を辿る場合もある。内耳の損傷は線維化、骨新生など回復不可能な病的変化を続発することが多く、難聴の予後は悪い。
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