距離空間としてのヒルベルト立方体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 14:22 UTC 版)
「ヒルベルト立方体」の記事における「距離空間としてのヒルベルト立方体」の解説
ヒルベルト立方体を距離空間と見做すことはしばしば便利である。それにはヒルベルト立方体を可分ヒルベルト空間(すなわち可算無限な正規直交系を持つヒルベルト空間)の特別な部分集合と見做せばよい。この目的にはヒルベルト立方体は単位区間のコピーの直積と見做すよりも、 [ 0 , 1 ] × [ 0 , 1 / 2 ] × [ 0 , 1 / 3 ] × ⋯ {\displaystyle [0,1]\times [0,1/2]\times [0,1/3]\times \cdots } と見做すのがよりよい。上で述べたように、位相的な性質に関する限り、このように見做しても違いはない。すなわち、ヒルベルト立方体の元は無限列 { x n } {\displaystyle \{x_{n}\}} であって次を満たすものである: 0 ≤ x n ≤ 1 / n . {\displaystyle 0\leq x_{n}\leq 1/n.} このような任意の列はヒルベルト空間 ℓ 2 {\displaystyle \ell _{2}} に属す。したがってヒルベルト立方体はこの空間の距離を継承する。この距離から誘導される位相が上記の直積位相と同じものであることが証明できる。
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