豊年踊りと新踊り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 23:02 UTC 版)
おわらの踊りは「豊年踊り(旧踊り)」と「新踊り」に大別される。 豊年踊り(旧踊り)の所作は農作業をしている所を表した踊りで、老若男女を問わず、誰にとっても楽しむことのできる踊りである。風の盆開催中の輪踊りでは観光客が参加して踊ることもできるほか、市が観光客向けに行う「おわら講習会」や、富山県内の学校の運動会などで踊られているのもこの豊年踊りである。豊年踊りには唄と唄との間に踊る素踊りと、唄の上の句に「宙返り」、下の句に「稲刈り」の所作が入る所作入りがある。ただし素踊りのみで踊ることもある。次に述べる新踊りが後に振付けられて「新踊り」と称されたことから、こちらの豊年踊りは「旧踊り」と呼ばれるようになっている。 新踊りはさらに「男踊り(かかし踊り)」と「女踊り(四季踊り)」に分かれる。男踊りの所作は農作業を表現しており、所作の振りを大きく、勇猛に躍り、女踊りの所作は蛍狩りを表現しており、艶っぽく、上品に踊るのが良いとされる。この男女の新踊りは、昭和初期に川崎順二と親交のあった、日本舞踊家若柳流若柳吉三郎によって振付けられた主に舞台演技用の踊りである。まず女踊りを当時八尾にも多くいた芸鼓たちに振り付け、その後男踊りを振付けた。もともと女踊り(四季踊り)にだけ唄に合わせた四季の所作が入っていたが、近年では男女混合で踊るときにペアを組んで妖艶な所作を入れたりもしている。なお、この所作は八尾の各町内ごとにいろいろと改良工夫がなされており、おわら踊りの特徴の一つとなっている。 男踊り 女性と交代 男性が退場 女踊り(1) 女踊り(2) 男性が再登場し 豊年踊り 一般の人との輪踊り
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