角膜クロスリンキング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/07 16:47 UTC 版)
円錐角膜の進行抑制法として有効性が伝えられたものに、リボフラビンの点眼と紫外線照射のセットによる角膜クロスリンキングがある。リボフラビンは紫外線A (UV-A) の照射により約30分で活性化し、角膜実質内のコラーゲン架橋を促進し、結果として角膜の物理的強度をある程度強化する。この治療法はドレスデン工科大学で開発され、円錐角膜の進行を抑えることが示され、角膜内リング挿入intracorneal ring segments 症例に用いた場合、症状を改善する場合もあった。本邦ではまだ国家的承認は受けていないが、欧米では臨床試験は進んでおり、米国FDAは2016年にAvedro社のKXLというクロスリンキング装置を承認している。この手法は治験実施中であり、現在の所実施例は比較的少ないが、初期の治療法として期待されている。本邦では大学病院に加えて、屈折矯正手術を扱う眼科が自由診療において行っている。あくまで悪化を予防する方法であり、この方法の施術後も矯正用レンズは必要であるが、手術に至る重症例を減少させる希望を持つことができる。
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