製造検査過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 15:39 UTC 版)
産業界では、機械加工等で加工された金属・非金属部品で加工後に残留する付着異物(加工切粉屑、切削・加工油脂、繊維などさまざま)を総称して「コンタミ」と呼び、これら部品が必要とされる機能を阻害するものが「コンタミ」であり、さまざまな部品によって要求される清浄度レベルに見合って製造ラインでの品質管理がなされている。コンタミを測定する方法にはいくつかあって、対象の部品を検査液で洗浄して液中にコンタミを捕獲し、更にコンタミ採取の液を真空引きして測定ろ紙上にろ過を行うことでコンタミが採取される。コンタミ採取されたろ紙を精密電子天秤で重量測定を行い、コンタミの測定重量値で評価する「重量法」が一般的である。しかし、「重量法」によるコンタミ測定だけでは高い清浄度を要求される精密部品あるいは高機能な部品では高いレベルの品質管理が行えず、コンタミの大きさ(最大長さ、面積、厚み)・コンタミ個数等を測定し、コンタミの重量値とあわせて多面的な品質管理することが重要であるとされている。コンタミの大きさを測定する方法として、高精細なCCDカメラを用いた画像処理法の測定器(精密電子天秤も組み込まれ、コンタミ重量と大きさが同時に測定が行える画像処理のコンタミ自動測定器も商品化され、自動車の部品業界などで数多く活躍している)が実用化されている。これは、カメラで撮像したコンタミ画像を画像処理して、必要とされるコンタミの長さ、厚み、材質、面積、個数の測定結果を得る。日本国内メーカーでは、森合精機株式会社(兵庫県明石市)がこれらコンタミ測定器(グラファイナーMGFシリーズ)およびコンタミ採取装置を商品化し、自動車業界をはじめとして部品製造メーカーに国内外問わず多数の納入実績を有す。
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