裏面の詞書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:00 UTC 版)
当時の大蔵省印刷局の発表によれば、源氏物語絵巻の「鈴虫の巻」の詞書である。ただし、すべての文章が描かれているわけでなく、デザイン上の関係で詞書の上半分だけが描かれており、文章としては読めない。変体仮名が多用されているが、本則仮名で表記した表示部分は、以下の通りである。太字で表記した部分がD二千円券裏面に描かれた部分である。原文には濁点がないが、以下の文には、便宜上踊り字と濁点を付けることとする。 すゞむし 十五夜のゆふくれに佛のおまへ に宮おはしてはしちかくながめ たまひつゝ念殊したまふわかき あまきみたち二三人はなたてま つるとてならすあかつきのおとみづ のけはひなときこゆるさまかはりたる いとなみにいそきあへるいとあわれな るにれいのわたりたまひてむしのね いとしげくみだるゝゆうべかな とて我もしのびてうち誦んじ給へる。 なおこの部分の紙幣上の印刷は背景の人物像の上に重ね刷りしたかのように見えるよう、特殊な凹版彫刻が行われている。
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