衛星の廃棄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 23:40 UTC 版)
「ケスラーシンドローム」、「墓場軌道」、および「2009年人工衛星衝突事故」を参照 人工衛星の任務が終了に近づくと、衛星を現在の軌道から離脱するのか、そのままにしておくのか、墓場軌道まで動かすのかという選択肢がある。初期の人工衛星は予算的な都合によって軌道変更のための機能を持つことはほとんど無かった。たとえば、1958年に打ち上げられたヴァンガード1号は4番目に軌道に投入された衛星であるが、2009年8月現在も軌道上に存在し、最も長く軌道上に存在する衛星となっている。 現在、気象衛星をふくめ、静止軌道上の衛星は姿勢・軌道制御を行うためにスラスターを搭載している。スラスターの燃料が切れると衛星は静止軌道を保てなくなるため、寿命末期には静止軌道からさらに高度の軌道(墓場軌道)に上昇させ、停波・廃棄する。しかし、中には何らかの理由により軌道離脱ができず、スペースデブリと化す衛星もある。エアバスなどは、移動ができない古い人工衛星を捉えて落下させるサービスを検討している。 地上にコントロールしながら落下させる際には、南太平洋上にある到達不能極(ポイント・ネモ)に向けて落下させる。
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