街の入墨者とは? わかりやすく解説

まちのいれずみもの【街の入墨者】

読み方:まちのいれずみもの

長谷川伸原作山中貞雄監督・脚本による映画の題名昭和10年(1935)公開出演河原崎長十郎中村翫右衛門ほか。


街の入墨者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 02:23 UTC 版)

街の入墨者』(まちのいれずみもの)は、昭和10年(1935年)に公開された山中貞雄監督の時代劇日本映画である。長谷川伸原作、日活太秦撮影所製作、日活配給。

ストーリー

ヤクザの岩吉は自分の親分である金兵衛の裏切りにあったことを知り、殺してしまう。佃島の牢獄に送られるが未然に脱走を防いだので恩赦で釈放となる。ヤクザから足を洗おうと妹夫婦の所に身を寄せ、仕事を探すが前科者に世間の風は冷たく再就職もままならない。かつての恋人にも裏切られ絶望のどん底に落ちる。そんなとき甲州屋に押し込み強盗がはいる。街の人々は前科者である岩吉を疑うがその真実とは。

エピソード

昭和10年(1935年)度キネマ旬報ベストテン第2位。原版フィルムが消失しているため現在では観る事が出来ない。

前進座と日活の提携作品。日本の活動写真は歌舞伎の延長上に、女役を女形が演じることで始まったが、本作公開時の昭和10年には、すでに女優が一般的なものとなっていた。このなか制作された本作は、久しぶりに女形が出演する映画となった。岩吉のかつての情人で、岩吉の入牢中に町の分限者(資産家)と結婚した女に扮したのが河原崎國太郎である。しかしすでに女優を見慣れた観客の目には女形は不自然過ぎたようで、時代劇では[1]実質的に女形が出演した最後の作品とされている[2]。ちなみに台詞は画面以上に不自然だったらしく、そのころ前進座に入った原ひさ子が吹き替えている[3]

キャスト

脚注

  1. ^ 1979年の松竹映画夜叉ヶ池』の坂東玉三郎もあるが、こちらは「時代劇」ではない。
  2. ^ 『週刊サンケイ臨時増刊 大殺陣 チャンバラ映画特集』(サンケイ出版)
  3. ^ 「私の選んだ道 第10回 女優 原ひさ子さん」 (2ページ目)進路指導 2000年7月号



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「街の入墨者」の関連用語

街の入墨者のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



街の入墨者のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの街の入墨者 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS