藤田祐幸とは? わかりやすく解説

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藤田祐幸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/12 00:27 UTC 版)

藤田 祐幸(ふじた ゆうこう、1942年 - 2016年7月18日[1])は、日本物理学者科学史家エントロピー論、科学哲学専攻。

経歴

千葉県生まれ。1966年旧・東京都立大学理学部物理学科卒業。1972年、東京都立大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。1972年より慶応義塾大学法学部教員、のち物理学教室助教授

もともと金属物理を専攻していたが、1979年スリーマイル島原発事故を契機に専攻を放射能に変更し、放射能が人体と環境に及ぼす影響を訴え続けている。

原子力発電や被曝労働の実態調査、チェルノブイリ原発周辺の汚染地域の調査(1990年 - 1993年)、セルビアコソボボスニアでの劣化ウラン弾の調査(1999年、2000年)、バグダードバスラでの劣化ウラン弾による被害状況と環境汚染の現地調査(2003年)などに取り組んだ。

原発震災を避けるため、2007年に住み慣れた関東から長崎県西海市大瀬戸町雪浦に移住。農業を営む傍ら、長崎県立大学シーボルト校非常勤講師を務める。[2][3][4]

著作

  • 『エントロピー』現代書館、1985年
  • 『ポスト・チェルノヴイリを生きるために』御茶ノ水書房、1988年
  • 『知られざる原発被曝労働 - ある青年の死を追って』岩波書店岩波ブックレット、1996年
  • 『脱原発のエネルギー計画』高文研、1996年 絵:勝又進
  • 『原子力発電で本当に私たちが知りたい120の基礎知識』広瀬隆との共著、東京書籍、2000年
  • 『藤田祐幸が検証する原発と原爆の間』本の泉社、2011年
  • 『もう原発にはだまされない 放射能汚染国家・日本 絶望から希望へ』青志社、2011年
  • 『さよならアトミック・ドラゴン』(西岡由香著・藤田祐幸監修)凱風社、2012年
  • 『九州原発ゼロへ、48の視点―玄海・川内原発の廃炉をめざして』(共著・木村朗編)南方新社、2013年
  • 『「修羅」から「地人」へ 物理学者・藤田祐幸の選択』(福岡賢正著)南方新社、2014年

論文・寄稿文

エネルギー、核物質関連
  • 藤田祐幸「環境とエネルギー」『慶応義塾大学日吉紀要 自然科学』第9号、慶応義塾大学日吉紀要刊行委員会、1991年、p47-67、ISSN 09117237NAID 40004620096 
  • 藤田祐幸「原発をすべて止めても電力供給はほぼ大丈夫--原子力産業の嘘を暴く (原発亡国ニッポン 第19弾)」『金曜日』第8巻第10号、金曜日、2000年3月、30-33頁、NAID 40005027739 
  • 藤田祐幸, 小村和久, 古川路明「科学通信 イラク戦争における劣化ウラン弾の使用について」『科学』第74巻第1号、岩波書店、2004年1月、7-10頁、ISSN 00227625NAID 80016364602 
  • 藤田祐幸「講演 原発・潜在的核武装・劣化ウラン弾を問う視点」『長崎平和研究』第27号、長崎平和研究所、2009年4月、42-66頁、NAID 40016663203 
  • 藤田祐幸「フクシマからの警告 (第23回九州・沖縄地区平和研究集会報告)」『平和文化研究』第33巻、長崎総合科学大学長崎平和文化研究所、2012年、103-120頁、ISSN 0285-4651NAID 40019521859 
  • 藤田祐幸「チェルノブイリ原発事故による被曝影響の全貌 (チェルノブイリ事件から6年<特集>)」『技術と人間』第21巻第4号、技術と人間、1992年4月、p45-57、ISSN 02855186NAID 40000631180 
  • 藤田祐幸「もはや風前の灯火の原子力産業 (特集 原発震災が迫っている)」『理戦』第70号、実践社、2002年、10-19頁、NAID 40005595469 
  • 藤田祐幸「特集 イラクの劣化ウラン弾の現状と日本の役割」『社会民主』第588号、社会民主党全国連合機関紙宣伝局、2004年5月、2-7頁、ISSN 13420615NAID 40006275580 

関連項目

脚注




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