茶谷シャッター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/08/10 09:26 UTC 版)
茶谷はエフシー製作所時代に、縦走りで金属幕のフォーカルプレーンシャッター、茶谷シャッターを開発した。 ライカなど、それまでの多くのフォーカルプレーンシャッターは、横走りでゴム引きの布幕を使っていた。しかし縦走りにすることができればシャッター幕の走行距離が短くなる。また布幕で速度を上げると停止時にショックで幕が波状に揺れてしまうが、金属幕ではそれが少なく幕速を上げやすい。シャッター幕の走行距離を短くし幕速を上げることができれば、露光が短時間に終了するため動く被写体の変形が少なくて済み、エレクトロニックフラッシュや閃光電球の同調速度も上げられると、良いことづくめである。 このようなシャッターは古くはツァイス・イコンのコンタックスに見られるが、これは薄い横長の金属板を鎧戸式に繋げたもので、工作が非常に困難であった。茶谷も横長の数枚の金属板でシャッター幕を構成したが、シャッターを動かすアームをシャッター幕のすぐ裏側に取り付けることで、シャッター幕の構造を単純化した。これは踏切の遮断機がヒントになったという。
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