自画像_(ティントレット)とは? わかりやすく解説

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自画像 (ティントレット)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/30 15:54 UTC 版)

『自画像』
フランス語: Autoportrait
英語: Self-Portrait
作者 ティントレット
製作年 1588年ごろ
種類 キャンバス上に油彩
寸法 62.5 cm × 52 cm (24.6 in × 20 in)
所蔵 ルーヴル美術館パリ

自画像』(じがぞう、: Autoportrait: Self-Portrait)は、イタリアルネサンスヴェネツィア派の巨匠ティントレットが1588年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。マザラン枢機卿などに所有された後、オルレアン・コレクションに入ったが、1785年にマリー・アントワネットのためにサン=クルー城英語版といっしょに購入された[1]。現在、パリルーヴル美術館に所蔵されている[1][2]

画家は、この作品をドイツ金細工職人で画商でもあったハンス・ヤコプ・クーニッヒ (Hans Jakob König) のために描いた[1]。クーニッヒはヴェネツィア在中で、芸術家の肖像画コレクションを所有していた[1]

この絵画は、ティントレットの60代末の自画像である[1][2]。ほかにもいくつかもっと若いころの自画像もあるが、真正面から捉えているのは本作だけである[2]。自身を鏡で観察しているように表し、老いというものをまったく隠していない[1]。目蓋は下がっているものの、射るような眼差しは揺るぎない決意、真の天才としての自意識を明らかにしている[1]。画面には何の道具立ても自己顕示的なポーズもなく、画家は闇の中から白髪白髯の顔のみを浮かび上がらせている[2]。肖像画の歴史からみて、画期的な作品といえるであろう[2]。この肖像はまた、贖い主イエス・キリストを表した図像を想起させる[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h Autoportrait”. ルーヴル美術館公式サイト (フランス語). 2023年10月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e NHKルーブル美術館IV ルネサンスの波動 1985年、139頁。

参考文献

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