へそ 【臍】
へそは肉体の中心であるとして、それを尊ぶ風は東洋にも西洋にもある。中国では泰山を天斉と呼ぶが、斉は中心でへそを指す。泰山を天のへそと考えた天子たちは即位するとここで天地を祭る祀典を行った。ギリシアのパルナソス山にあるデルフォイのアポロン神殿には臍石(オンファロス)がある。イスラムの聖地メッカにある神殿カーバを支える柱は「天のへそ」と呼ぶ。臍の緒(臍帯)に対する俗信もあって、古代エジプトですでに王や偉人のへその緒を大切にしたことが知られている。後産には霊が宿るとし、へその緒が嬰児と霊をつなぐとして保存もした。日本ではこれを切るのに金物を忌んで、竹へら・葦・貝殼などを用いた。それを真綿でくるみ、紙に包んで水引をかけ、生年月日を記し保存する。のちに本人が大病すると煎じて飲ませる風もあった。死ぬと棺中に入れた。
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