膜応力解析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/07/04 17:11 UTC 版)
複雑な曲面形状であっても力学的平衡関係のみに基づいて応力分布を推定する手法として、膜応力解析が試みられている。動脈の曲げ剛性をゼロとした膜応力場を仮定すると、動脈壁上の任意の曲面片Ω(境界Γ)において膜応力テンソルσと血圧 p 、単位法線ベクトル n について、力のつり合いから平衡方程式 が成立する。σの一意性を仮定して、疑似変位ベクトル場 d を用いて σ=∇*d とおき(「∇*」は「-∇・」の随伴演算子)、発散定理を適用することにより、 と表せる。f=σT・mは大動脈基部における牽引力(mは境界で曲面に接する単位ベクトル)である。これを有限要素離散化してdを求め、応力場σを求める。本方式では弾性など物性にかかわる一切の情報が不要である。
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