膜孔形成細胞溶解素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 21:51 UTC 版)
ポリン構造膜孔 膜融合による膜孔形成 膜孔形成細胞溶解素によって形成される膜孔構造 膜孔形成細胞溶解素(Pore forming cytolysin:PFC)とは、細胞膜に膜孔を形成し、細胞死を誘導する毒素のことである。すべての膜傷害性細胞溶解素の約65%を構成する。最初に見つかったのは、1972年にManfred Mayerによって発見された赤血球のC5-C9挿入であった。PFCの産生生物はバクテリア、真菌、さらには植物など広範囲に存在する。PFCの病原性発現機構には、通常、標的細胞の膜へのチャネルまたは孔の形成がある。この膜孔の構造は様々である。ポリン様構造は一定の大きさの分子を通過させる。膜孔全体で電場が不均一に分布し、選択的に特定の分子のみを通過させる。ポリン様構造のPFCには黄色ブドウ球菌α溶血素がある。これとは別に、膜孔を膜融合によって形成するタイプもある。 Ca2+によって制御される小胞の膜融合がこのタイプである。
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