聖ウルバヌス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/07/09 17:19 UTC 版)
フランス東部、ドイツで守護聖人とされる。3世紀の教皇ウルバヌス1世と、5世紀の司教であるラグレーのウルバヌスとが同じ名前で、共にブドウ園主から崇拝されたということで、この両者が混合したと考えられる。ウルバヌスは、迫害に遭った時にブドウの木に陰に隠れて難を逃れ、死後にワインの守護を約束したとも、また、この時矢が当たって殉教し、そのため守護聖人になったともいわれる。祝日は5月25日だが、この日は教会暦では認められていない。ブドウが花をつける時期にその年の豊作を占う、農民のための祭だからである。 聖ウルバヌスに扮した人物が馬に乗って、楽隊と共に、差し出されるワインを飲みつつ町中を練り歩くもので、ブドウ園主による宴会が行われたり、地域によってはワイン売りが聖ウルバヌスの像を持ち歩いたり、司教冠をつけて馬で行進したりしたともいう。しかし放埓三昧な祭のあり方に、教会や領主が眉をひそめるようになって、たびたび禁止令が出され、現在ではかつてのような派手な祭は行われていない。
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