群衆_(1941年の映画)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 群衆_(1941年の映画)の意味・解説 

群衆 (1941年の映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/26 08:53 UTC 版)

群衆
Meet John Doe
映画のポスター
監督 フランク・キャプラ
脚本 ロバート・リスキン
原作 リチャード・コンネル
出演者 ゲイリー・クーパー
バーバラ・スタンウィックほか
音楽 ディミトリ・ティオムキン
配給 ワーナー・ブラザース
公開

1941年5月3日

1951年6月15日
上映時間 122分
製作国 アメリカ
言語 英語
テンプレートを表示

群衆』(ぐんしゅう、原題: Meet John Doe)は、1941年アメリカ映画。監督はフランク・キャプラ

作品情報

フランク・キャプラと脚本家のロバート・リスキンが最後に手を組んだコメディ映画。でっちあげられた新聞のコラムから物語が展開する「草の根運動」をテーマにした映画である。

この映画は興行的にも大成功を収め、その年のアカデミー賞にノミネートされた。また、アメリカン・フィルム・インスティチュートが選ぶ「感動の映画ベスト100」では49位に選出されている。

公開の28年後である1969年に著作権登録を更新できなかったため、現在はアメリカにおいてはパブリックドメインになっている。

キャプラは最初からゲイリー・クーパーをジョン・ドウ役にするつもりであったところ、クーパーは『オペラハット』で既にキャプラ作品の主演を務めていたことや、ずっとバーバラ・スタンウィックとの共演を望んでいたため、映画の内容を知るまでもなく、この役のオファーを快く引き受けた。

あらすじ

地方紙「ザ・ブレティン」は経営陣が刷新され、コラムニストのアン・ミッチェルは紙面の「合理化」を理由に解雇された社員の1人となったが、最後のコラムを書くよう指示される。解雇に激怒したアンは、社会の悪に抗議してクリスマスイブに自殺をすると予告する架空の失業者「ジョン・ドウ」からの投書をでっち上げる。この手紙が読者の間でセンセーションを巻き起こし、同紙と競合する「ザ・クロニクル」紙が不正を疑い調査を開始すると、編集長のヘンリー・コネルはアンを再雇用するよう説得される。そのアンは、架空の人物ジョン・ドウを利用して新聞の販売部数を伸ばそうと画策する。アンとヘンリーは、自分が件の手紙を書いたと主張して新聞社に現れた多くの失業者の中から、元野球選手で故障した腕を治すのに金が必要だったジョン・ウィロビーをジョン・ドウ役に雇う。アンはドウの名前で一連の記事を書き始め、社会が困窮している人々を無視しているという元の手紙の趣旨を詳細に書き綴る。

ウィロビーは50ドルと新品のスーツを貰い、そして浮浪者の友人「大佐」と一緒に贅沢なホテルのスイートルームに住むようになる。ラジオを通じてドウを全国的に有名にすることを提案したアンは、ブレティン紙の社長である D.B. ノートンから週100ドルの報酬でウィロビーのラジオ演説の原稿を書くことになる。一方、ジョンはクロニクル紙から、全てが売名行為であったことを認める代わりに5,000ドルを提示されるが、それを断り、アンが書いた演説を行う。その後、葛藤を覚えたウィロビーは逃走し、大佐と一緒に列車に乗りミルズビルに到着する。食堂にいる時、彼が「ジョン・ドゥ」であることが知られてしまい、市庁舎に連れて行かれ、バート・ハンソンと会う。ハンソンは、ドウの言葉に触発されて近所の人たちと「ジョン・ドウ・クラブ」を始めた経緯を説明する。

ジョン・ドウの考え方は国中に広がり、「より良い隣人になろう」という簡素なスローガンを掲げる広範な草の根運動に発展する。しかし、ノートンは密かにドウへの支持を彼自身の国政進出の際の支持に振り向けることを目論んでいる。全国のジョン・ドウ・クラブが参加する「ジョン・ドウ運動全国大会」の開催が決まると、ノートンはミッチェルに、ウィロビーが新政党を立ち上げ、ノートンをその党の大統領候補として推薦する内容の演説原稿をウィロビーのために書くよう指示する。大会の夜、「ジョン・ドウ哲学」を自ら信じるようになったジョンは、酔ったヘンリーからノートンの裏切りを知らされる。彼はノートンを非難し、大会でノートンの陰謀を暴露しようとするが、ドウが偽物であることを暴露するブレティン紙の号外を持った多くの新聞配達少年により彼の演説は中断されてしまう。ノートンは、ドウが、他の皆と同様に自分と新聞社のスタッフをも騙したと主張し、ドウが釈明出来ないようにスピーカーを切った。今や怒り狂ってしまった支持者たちを失望させたジョンは落胆し、元々のジョン・ドウの投書に書かれていたように、クリスマスイブに市庁舎の屋上から飛び降りて自殺しようとする。ジョンに恋をしたアンは、(初代ジョン・ドゥは人類のために既に死んでいると言いつつ)飛び降りるのを止めさせようと必死に説得し、ハンソンとその隣人たちはジョン・ドウ・クラブを再開する計画についてジョンに話す。ジョンは説得を受け入れ、気を失ったアンを両腕に抱えて立ち去る。ヘンリーはノートンに向かって「そこにいるのだな、ノートン!人々だ!舐めてみろ!」と言う。

キャスト

スタッフ

外部リンク



「群衆 (1941年の映画)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「群衆_(1941年の映画)」の関連用語

群衆_(1941年の映画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



群衆_(1941年の映画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの群衆 (1941年の映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS