我々はなぜ戦うのかとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 我々はなぜ戦うのかの意味・解説 

我々はなぜ戦うのか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/26 15:30 UTC 版)

タイトル Why we fight

我々はなぜ戦うのか(われわれはなぜたたかうのか、英語:Why We Fight)は、フランク・キャプラが監督したプロパガンダ映画シリーズである。

概要

アメリカ合衆国第二次世界大戦参戦直後、アメリカ陸軍参謀総長ジョージ・マーシャルフランク・キャプラに対し、軍用教育映画シリーズの製作を要請した。キャプラは最初、畑違いの分野であることを理由に難色を示したが、マーシャルの説得に応じ、製作を引き受けた。

脚本は、当初ハリウッドの7人の作家チームが担当する予定だったが、キャプラは草稿の内容が共産主義的であるとして7人全員を解雇し、エプスタイン兄弟に一任することになった[1]

映像については“敵の残虐性とアメリカの正当性を敵自身に証明させる”というキャプラの方針に基づき、枢軸国陣営(大日本帝国ナチス・ドイツイタリア王国)で撮影された映像が集められ、見た者が枢軸国陣営に対する反感・憎悪を感じる形になるまで繰り返し編集がおこなわれた。

映画製作の主な目的は、第二次世界大戦参戦後もアメリカ国民の間で依然として根強かった孤立主義に対処することであった。この点を考慮し、1942年から1945年にかけて製作された7本のシリーズ映画には『Why We Fight(なぜ我々は戦うのか)』という共通のタイトルが付けられた。

中国語吹替版のWhy we fight

Why We Fight』シリーズはアメリカでは教育のため軍人に対し広く上映され、非常に多くの人間が視聴した最高傑作だとされている[2]。また、フランス語スペイン語ロシア語中国語の吹替版も作成され、現地で上映された[3]

内訳は、クレジットに通し番号の入っているのが次の7作である。(監督、制作年)

  • 1 Prelude to War(Capra, 1942)
  • 2 The Nazis Strike(Capra, Litvak, 1942)
  • 3 Divide and Conquer(Capra, Litvak, 1943)
  • 4 The Battle of Britain(Anthony Veiller, 1943)
  • 5 The Battle of Russia(Capra, Litvak, 1943)
  • 6 The Battle of China(Capra, Litvak, 1944)
  • 7 War Comes to America(Litvak, 1945)

それに加えて同じくキャプラが監修した『チュニジアの勝利』(イギリスと共同制作)、『君の敵(味方)を知れ』シリーズも『Why We Fight』シリーズに加えられることがある。

  • Tunisian Victory(Capra, 1943)
  • Know Your Ally : Britain(Anthony Veiller, 1943)
  • Know Your Enemy : Japan(Capra, Ivens, 1945)
  • Know Your Enemy : Germany(Gottfried Reinhardt, 1945)

脚注

  1. ^ エプスタイン兄弟はシリーズ7作品全ての脚本を執筆した。
  2. ^ リチャード・M・バーサム『ノンフィクション映像史』 創樹社 1984年
  3. ^ ジョン・W・ダワー『人種偏見』p20



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「我々はなぜ戦うのか」の関連用語

我々はなぜ戦うのかのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



我々はなぜ戦うのかのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの我々はなぜ戦うのか (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS