美祢層群の堆積環境
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 02:15 UTC 版)
美祢層群は下位より大局的に、大嶺地区において平原層は潟(汽水)-内湾-浅海、桃ノ木層は蛇行河川・氾濫原・三角州、麻生層は汽水-浅海の堆積物からなり、同様に厚狭地区において津布田層は汽水・淡水、中塚層は浅海、山野井層は淡水-浅い内湾、鴨庄層は浅海の堆積物とされている。 1958年の徳山による報告では、美祢層群がモラッセ型堆積物であり秋吉造山運動の後造山堆積物としての特徴をもつことから、海進や海退などは源地(原秋吉山地)の地殻変動に密接に関係しているとみなされ、これらが堆積物の類型からそれぞれ沈降性堆積物、上昇性堆積物としてひとえに解釈されている点は、現地性の昇降運動を強調した地向斜造山論に基づいており、この古い概念によって、堆積相の変化が汎世界的なユースタシー(海面そのものの運動)によるものではなく、地域的な地殻運動のみで説明されているため注意が必要となる。
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