編著者の謎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 17:40 UTC 版)
全国諸藩を同時期に調査し、その町中の噂すら採取されている内容から見て、「幕府の当局者か、将軍家に近侍した誰かがこれらの調査を行いまとめた」という推測がされてきた。よく言われるのは「隠密を使って各藩の内容を潜行調査した」という説である。 また、既述のように『土芥寇讎記』は現在1集しか伝わっていないが、 総目次と実際の項目に差異があること ある冊は一人で浄書したのに対し、ある書は3人ぐらいで浄書した形跡があるなど統一がとれていない ことから、何らかの事情により未完成のまま、原本のみが伝わった可能性も指摘されている。 儒教色強い記述内容から徳川綱吉の意向が反映された可能性は高いが、幕府がどれだけ関わったのか、それとも幕府とは関係なく編纂された物なのか、ともかく、前書きも奥付も全くない史料のため、その編著者や目的などがいまだ不明の史料である。 著者に関しては綱吉の側近、牧野成貞とする説もある。
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