絶対的なバージョン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:07 UTC 版)
「フレヴィッツの定理」の記事における「絶対的なバージョン」の解説
任意の位相空間 X と正の整数 k に対し、k 次ホモトピー群から k 次(整数係数)ホモロジー群への、フレヴィッチ準同型 (Hurewicz homomorphism) と呼ばれる群準同型 h ∗ : π k ( X ) → H k ( X ) {\displaystyle h_{\ast }\colon \pi _{k}(X)\to H_{k}(X)\,\!} が存在する。k = 1 と弧状連結な X に対して、フレヴィッツの定理は、標準的なアーベル化写像 h ∗ : π 1 ( X ) → π 1 ( X ) / [ π 1 ( X ) , π 1 ( X ) ] {\displaystyle h_{\ast }\colon \,\pi _{1}(X)\to \pi _{1}(X)/[\pi _{1}(X),\pi _{1}(X)]\,\!} と同値となる。 フレヴィッツの定理は、X が (n − 1)-連結(英語版)であれば、フレヴィッツ準同型写像は n ≥ 2 のときすべての k ≤ n に対し同型となり、n = 1 のときアーベル化となる、というものである。特に、フレヴィッツの定理は、第一ホモトピー群(基本群)のアーベル化が第一ホモロジー群 H 1 ( X ) ≅ π 1 ( X ) / [ π 1 ( X ) , π 1 ( X ) ] {\displaystyle H_{1}(X)\cong \pi _{1}(X)/[\pi _{1}(X),\pi _{1}(X)]\,\!} に同型であることを言っている。従って、X が弧状連結で、π1(X) が完全(英語版)であれば、第一ホモロジー群が 0 となる。 さらに、n ≥ 2 に対し、X が (n − 1)-連結のときはいつも、フレヴィッツ準同型写像は π n + 1 ( X ) {\displaystyle \pi _{n+1}(X)} から H n + 1 ( X ) {\displaystyle H_{n+1}(X)} への全射である。 群の準同型は、標準的な生成子 u n ∈ H n ( S n ) {\displaystyle u_{n}\in H_{n}(S^{n})} を選び、写像 f ∈ π n ( X ) {\displaystyle f\in \pi _{n}(X)} のホモトピー類を f ∗ ( u n ) ∈ H n ( X ) {\displaystyle f_{*}(u_{n})\in H_{n}(X)} に写すことにより得られる。
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