終声の表記法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/28 06:44 UTC 版)
それまでの正書法では表音主義的な傾向が強く、また終声字には「ㄱ,ㄴ,ㄹ,ㅁ,ㅂ,ㅅ,ㅇ」の7字のみを用いることになっていたので、語幹と語尾の境界は不明瞭なままつづられることが多かった。諺文綴字法では形態主義を広く導入し、語幹を一定につづるようにした。この形態主義的表記法の導入に合わせて、「ㄷ,ㅌ,ㅈ,ㅊ,ㅍ」といった子音字母を終声に用いることを認め、また「ㄲ,ㄳ,ㅄ,ㄵ,ㄾ,ㄿ,ㄺ,ㄻ,ㄼ」といった2文字の終声も認めた。 綴字法大要諺文綴字法日本語밧헤 밭에 畑に 깁흘 깊을 深い 갑슨 값은 値段は 닥글 닦을 磨く ただし、「ㅋ,ㅎ」を終声字として用いることは認められておらず、また現行で認められている2文字の終声のうち「ㄶ,ㅀ,ㅆ」は認められていない。 諺文綴字法現行正書法*日本語조타 좋다 よい 좃소 좋소 よいです 만타 많다 多い 깊엇다 깊었다 深かった * 「現行正書法」は「ハングル正書法」(南)、「朝鮮語規範集」(北)のこと。 終声「ㅊ」に終わる体言に「에」が付くときは「테」とつづった。また「ㅌ」に終わる体言に「이」が付くときは「치」とつづった。これらは実際の発音に依拠した表記法であるが、諺文綴字法の形態主義の不完全さの現れといえる。 諺文綴字法現行正書法日本語숯테 숯에 炭に 끝치 끝이 端が ㄷ変格用言の終声には「ㅅ」を用いた。 諺文綴字法現行正書法日本語뭇다 묻다 問う 듯다 듣다 聞く
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