細胞増殖抑制作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 04:16 UTC 版)
スリンダクには、COX-2阻害作用とは別に、大腸のポリープや前癌病変部位での細胞増殖を抑制する効果がある。その効果は特に家族性大腸腺腫症で顕著であり、癌化を防止していると思われる。同様の効果は、上部消化管癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、膠芽腫、分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍(BD-IPMN)でも見られた。 一部ではその機序として、c-RafやJNK1といったキナーゼによるシグナル伝達やサイクリンの働きにスリンダクが介入していると見られている。スリンダクはレチノイドX受容体α(RXRalpha)に結合する事で癌細胞のアポトーシスを誘導することができ、同時に、ヒト癌細胞ではβ-カテニンの抑制を介して、またはCSK/Src(英語版)の調節を介して細胞増殖を阻害することができる。
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