紫外破綻とは? わかりやすく解説

紫外破綻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 23:12 UTC 版)

紫外破綻英語: ultraviolet catastrophe)もしくはレイリー・ジーンズの破綻英語: Rayleigh–Jeans catastrophe)は、熱平衡状態にある理想的な黒体は全ての周波数範囲で放射し、周波数が高くなるにつれてより多くのエネルギーを放出するという19世紀後半から20世紀初頭における古典物理学の予測。放射されたエネルギーの総量(すなわち、全ての周波数範囲における放射の合計)を計算することにより、黒体が任意に大量のエネルギーを放出する可能性が高いことを示すことができる。これは全ての物質が絶対零度に近づくまでそのエネルギーの全てを瞬時に放射することになり、黒体の振る舞いに関して新たなモデルが必要であることを示している。


  1. ^ McQuarrie, Donald A.; Simon, John D. (1997). Physical chemistry: a molecular approach (rev. ed.). Sausalito, Calif.: Univ. Science Books. ISBN 978-0-935702-99-6 
  2. ^ Mason, Stephen F. (1962). A History of the Sciences. Collier Books. p. 550 
  3. ^ Stone, A. Douglas (2013). Einstein and the Quantum. Princeton University Press 
  4. ^ The Nobel Prize in Physics: 1921”. Nobelprize.org. Nobel Media AB (2017年). 2017年12月13日閲覧。 “For his services to Theoretical Physics, and especially for his discovery of the law of the photoelectric effect.”


「紫外破綻」の続きの解説一覧

紫外破綻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 20:18 UTC 版)

レイリー・ジーンズの法則」の記事における「紫外破綻」の解説

詳細は「紫外破綻」を参照 u(ν,T) を全振動数(または u(λ,T) を全波長)の領域亘って積分すれば、輻射場の全エネルギー密度求めることができる。レイリー・ジーンズの法則に基づけば、 U V = ∫ 0 ∞ u ( ν , T ) d ν = 8 π k T c 3 ∫ 0 ∞ ν 2 d ν = ∞ ( T ≠ 0 ) {\displaystyle {\begin{aligned}{\frac {U}{V}}&=\int _{0}^{\infty }u(\nu ,T)d\nu ={\frac {8\pi kT}{c^{3}}}\int _{0}^{\infty }\nu ^{2}d\nu \\&=\infty \quad (T\neq 0)\end{aligned}}} となり、温度T=0 以外の場合には、無限大となる。すなわち、真空中無限大エネルギー存在する誤った結果を導く。このことは、アルベルト・アインシュタインによって1905年論文指摘された。この問題オランダ物理学者ポール・エーレンフェストは、紫外破綻の問題呼んだ

※この「紫外破綻」の解説は、「レイリー・ジーンズの法則」の解説の一部です。
「紫外破綻」を含む「レイリー・ジーンズの法則」の記事については、「レイリー・ジーンズの法則」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「紫外破綻」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「紫外破綻」の関連用語

紫外破綻のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



紫外破綻のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの紫外破綻 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのレイリー・ジーンズの法則 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS