紙幣鑑別機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/22 18:32 UTC 版)
紙幣鑑別機は紙幣識別機に鑑別能力を加えたものであり、一般的に現金自動預け払い機に備え付けられている。紙幣の真贋をより高い精度で峻別できる機能に加えて、一般にはホッパーとスタッカーを備えて枚数を計数する機能を持っている。紙幣識別機が1枚ずつ順番に時間をかけて処理するのに対して、紙幣鑑別機は高速で処理し、多機能な機種では金種別に分類して排出できるものもある。 また紙幣識別機は金種を判別するのが主な働きであって、ある程度精巧な偽札を検知する性能までは求められていないのに対して、紙幣鑑別機は偽札を検知することが求められ、そのために既知の偽札に関する情報が内蔵され、機種によってはUSBを経由してPCから最新情報を取り込めるものもある。 鑑別のためには、磁気センサーに加えて可視光線センサーや赤外線センサー、紫外線センサーが複合的に用いられ、特に紙幣の通し番号である「記番号」を画像処理によって読み取り、過去の偽札の記番号データと照合している。それでも、記番号も知られていない新たに登場する精巧な偽札まで鑑別できるほどの性能があるとは、メーカーでも謳っていない。 光学式センサーは反射型と透過型があり、反射型は片面のみのデータを得るのに対して、透過型は紙の厚みや紙質を含めて両面の画像が重なった状態でのデータを得ることになる。
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