純粋型としての古代日本国家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/08 03:31 UTC 版)
「氏族国家」の記事における「純粋型としての古代日本国家」の解説
氏族国家は古代中国(周)、カースト制インド、古代ロシアなど古代の至る所に見られるが、とりわけ純粋型を示しているのが律令制以前の日本である。日本の氏族では皇別、すなわち日本のカリスマ的支配者である神武天皇の家(氏)から出たとされている諸氏族は永続的に特別な恩恵を与えられた氏族として秩序づけられ、他の氏族に対して優位を保持した。皇別以外の氏族では、神別、すなわち支配者の従士の氏族(支配者とともに移住してきた外来の氏族および支配者によってその従士の中に編入された古来土着の氏族)がカリスマ的貴族を形成した。これらの貴族は行政機能を分担した。臣および連の氏族がカリスマの点で最上位を占めた。中でも大臣及び大連の氏族は特殊なカリスマの担い手であり、したがって、これらの氏族は宮廷においてまた政治共同体内部において、彼らにふさわしい地位に就く権利を要求した。
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