筆記上の誤り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/05/30 19:55 UTC 版)
「Homoioteleuton」の記事における「筆記上の誤り」の解説
古文書や本文批評の分野では、Homeoteleutonは古典のテキストに現れた筆耕の誤りの形式を意味するようになった。筆耕は聖書などを頻繁に写字しなければならなかった。オリジナルのテキストを読む際にある語を次の行にある同じ語と読み違えて、その間を飛ばしてしまうことがあり、その写本からさらに別の写本が作られることがあった。 『サムエル記』上11にその例がある。イスラエルの都市ギレアドのヤベシュ(Jabesh-Gilead)がアモン人に包囲されたくだりである。 それからアモン人のナハシュがやって来て、ギレアドのヤベシュに対して陣取った。ヤベシュの住民たちはナハシュに言った、自分たちと契約すれば、汝に仕えようと。アモン人のナハシュはその"契約"の"条件"についてこう言った、汝ら全員の右目をえぐり出し、全イスラエルの恥のためにそれを置く。 - 『サムエル記』上11.1-2。 前の節ではナハシュがイスラエル人を盲目にしたいという欲望が説明されておらず、研究者たちは聖書の文脈の中でこの虐待を説明することができなかった。しかし、死海文書の4QSamが見つかって、その部分が抜け落ちていたことがわかった。
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