第59回スプリンターズステークス
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| 第59回スプリンターズステークス | |
|---|---|
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優勝馬のウインカーネリアンと優勝騎手の三浦皇成(画像は2023年東京新聞杯優勝時)
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| 開催国 | |
| 主催者 | 日本中央競馬会(JRA) |
| 競馬場 | 中山競馬場 |
| 施行年 | 2025年 |
| 施行日 | 9月28日 |
| 距離 | 芝1200m |
| 格付け | GI |
| 賞金 | 1着賞金1億7千万円 |
| 出走条件 | サラ系3歳以上牡・牝(指定・国際) |
| 負担重量 | 定量(3歳56kg、4歳以上58kg、牝馬2kg減) |
| 天候 | 晴 |
| 馬場状態 | 良 |
| 優勝馬 | ウインカーネリアン |
| 優勝騎手 | 三浦皇成(美浦) |
| 優勝調教師 | 鹿戸雄一(美浦) |
| 優勝馬主 | (株)ウイン |
| 優勝生産者 | コスモヴューファーム(新冠町) |
第59回スプリンターズステークスは2025年9月28日に中山競馬場にて施行された競馬の競走である。8歳馬のウインカーネリアンが優勝した[1][2]。
優勝騎手の三浦皇成は127回目のJRA・GI出走にして初のJRA・GIタイトルを手に入れた[1][3]。
出走馬の状況
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この年の高松宮記念を制し、海外のスプリントGIを転戦したサトノレーヴは春秋スプリント制覇を狙い参戦を発表[4]。鞍上に再びジョアン・モレイラを迎えることがその後発表された[5]。
香港から香港スプリントの優勝経験もあるラッキースワイネスが参戦した[6][7]。
2024年の高松宮記念の優勝馬であるマッドクールも秋シーズンの始動戦としてこの競走を予定していたが、2週間前の追い切りを行った後、左前脚の繋靱帯に腫れが認められ回避[8]。放牧に出された後そのまま引退し、種牡馬入りした[9]。
トライアル競走の結果
第20回キーンランドカップ GIII
| 着順 | 人気 | 競走馬名 | 性齢 | 騎手 | タイム | 着差 | スプリンターズSへの出否 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 2 | パンジャタワー | 牡3 | 松山弘平 | 1:08.2 | 回避 | |
| 2着 | 4 | ペアポルックス | 牡4 | 松若風馬 | 1:08.3 | 3/4馬身 | 出走 |
| 5着 | 1 | ウインカーネリアン | 牡8 | 三浦皇成 | 1:08.4 | ハナ | 出走 |
本競走の勝ち馬であるパンジャタワーはレース前よりオーストラリアのゴールデンイーグルを次走にすると表明していたため出走せず[11]。
第39回セントウルステークス GII
- 1着馬に優先出走権が与えられる。
| 着順 | 人気 | 競走馬名 | 性齢 | 騎手 | タイム | 着差 | スプリンターズSへの出否 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 8 | カンチェンジュンガ | 牡5 | 川田将雅 | 1:07.4 | 出走 | |
| 2着 | 2 | ママコチャ | 牝6 | 岩田望来 | 1:07.5 | 3/4馬身 | 出走 |
| 3着 | 1 | トウシンマカオ | 牡6 | 横山武史 | 1:07.5 | クビ | 出走 |
| 7着 | 3 | ヨシノイースター | 牡7 | 内田博幸 | 1:07.8 | ハナ | 出走 |
出走馬と枠順
| 枠番 | 馬番 | 競走馬名 | 性齢 | 騎手 | 調教師 | 馬主 | オッズ・人気 | 斤量 [kg] |
馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ピューロマジック | 牝4 | 松山弘平 | 安田翔伍 | (株)スリーエイチレーシング | 10.5 (5番人気) | 56 | 462 |
| 2 | ヨシノイースター | 牡7 | 内田博幸 | 中尾秀正 | 清水義徳 | 82.0(14番人気) | 58 | 486 | |
| 2 | 3 | ダノンマッキンリー | 牡4 | 横山典弘 | 藤原英昭 | (株)ダノックス | 81.5(13番人気) | 58 | 476 |
| 4 | ママコチャ | 牝6 | 岩田望来 | 池江泰寿 | 金子真人ホールディングス(株) | 8.0(3番人気) | 56 | 500 | |
| 3 | 5 | カンチェンジュンガ | 牡5 | 坂井瑠星 | 庄野靖志 | 幅田昌伸 | 28.3(8番人気) | 58 | 490 |
| 6 | ナムラクレア | 牝6 | C.ルメール | 長谷川浩大 | 奈村睦弘 | 5.7 (2番人気) | 56 | 478 | |
| 4 | 7 | サトノレーヴ | 牡6 | J.モレイラ | 堀宣行 | 里見治 | 2.2(1番人気) | 58 | 538 |
| 8 | ペアポルックス | 牡4 | 松若風馬 | 梅田智之 | 廣崎利洋HD(株) | 52.9(12番人気) | 58 | 472 | |
| 5 | 9 | ドロップオブライト | 牝6 | 丹内祐次 | 福永祐一 | 岡田牧雄 | 178.5(16番人気) | 56 | 448 |
| 10 | ラッキースワイネス | 騸7 | K.リョン | K.マン | M.チェン・Y.チェン・M.チェン・Y.チェン | 36.6(10番人気) | 58 | 524 | |
| 6 | 11 | トウシンマカオ | 牡6 | 横山武史 | 高柳瑞樹 | (株)サトー | 12.4(6番人気) | 58 | 480 |
| 12 | ヤマニンアルリフラ | 牡4 | 団野大成 | 斉藤崇史 | 土井肇 | 140.0(15番人気) | 58 | 498 | |
| 7 | 13 | ジューンブレア | 牝4 | 武豊 | 武英智 | 吉川潤 | 20.2(7番人気) | 56 | 490 |
| 14 | カピリナ | 牝4 | 戸崎圭太 | 田島俊明 | (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン | 36.4(9番人気) | 56 | 480 | |
| 8 | 15 | ルガル | 牡5 | 川田将雅 | 杉山晴紀 | 江馬由将 | 8.2(4番人気) | 58 | 522 |
| 16 | ウインカーネリアン | 牡8 | 三浦皇成 | 鹿戸雄一 | (株)ウイン | 50.0(11番人気) | 58 | 514 |
レース展開
| 映像外部リンク | |
|---|---|
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ヤマニンアルリフラがスタート時に発馬機内で突進した事が原因で大きく出遅れる中、ジューンブレアがリードを取る中大外枠のウインカーネリアンが2番手につけて追走。前半33秒7のペースの展開の中直線に入った所でウインカーネリアンがジューンブレアに並びかけ、ゴールまで2頭の追い比べとなり、最後にアタマ差だけウインカーネリアンが先着した[1][13]。
結果・払戻金
順位表
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 競走馬名 | タイム | 着差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8 | 16 | ウインカーネリアン | 1:06.9 | |
| 2 | 7 | 13 | ジューンブレア | 1:06.9 | アタマ |
| 3 | 3 | 6 | ナムラクレア | 1:07.2 | 1馬身1/2 |
| 4 | 4 | 7 | サトノレーヴ | 1:07.2 | ハナ |
| 5 | 1 | 2 | ヨシノイースター | 1:07.3 | クビ |
| 6 | 2 | 3 | ダノンマッキンリー | 1:07.3 | ハナ |
| 7 | 2 | 4 | ママコチャ | 1:07.3 | ハナ |
| 8 | 1 | 1 | ピューロマジック | 1:07.4 | 1馬身 |
| 9 | 3 | 5 | カンチェンジュンガ | 1:07.6 | 1馬身 |
| 10 | 6 | 11 | トウシンマカオ | 1:07.6 | アタマ |
| 11 | 5 | 10 | ラッキースワイネス | 1:07.7 | クビ |
| 12 | 8 | 15 | ルガル | 1:07.7 | 1/2 |
| 13 | 4 | 8 | ペアポルックス | 1:07.7 | ハナ |
| 14 | 5 | 9 | ドロップオブライト | 1:07.8 | 3/4 |
| 15 | 6 | 12 | ヤマニンアルリフラ | 1:08.2 | 2馬身 |
| 16 | 7 | 14 | カピリナ | 1:08.2 | 1/2 |
データ
| 600 m通過タイム | 33.7秒 |
| 上がり4ハロン | 44.2秒 |
| 上がり3ハロン | 33.2秒 |
| 優勝馬上がり3ハロン | 33.0秒 |
払戻金
| 馬番/枠番 | 人気 | 金額(円) | |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 16 | 11 | 5000 |
| 複勝 | 16 | 12 | 1250 |
| 13 | 7 | 540 | |
| 6 | 2 | 210 | |
| 枠連 | 7-8 | 15 | 3150 |
| 馬連 | 13-16 | 76 | 60830 |
| 馬単 | 16>13 | 149 | 119920 |
| ワイド | 13-16 | 80 | 14410 |
| 6-16 | 48 | 5850 | |
| 6-13 | 19 | 2030 | |
| 3連複 | 6-13-16 | 216 | 116720 |
| 3連単 | 16>13>6 | 1576 | 1301150 |
当日のWIN5(5重勝単勝式)
- 発売票数:8,047,330票
- 発売総額:847,330,000円
- 的中票数:19票
- 払戻金:29,648,050円
| 対象順[14] | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 競走順 | 中山第9競走 | 阪神第10競走 | 中山第10競走 | 阪神第11競走 | 中山第11競走 |
| 競走名 | サフラン賞 | 堺S | 茨城新聞杯 | ポートアイランドS | 第59回スプリンターズS |
| 条件 | 芝1600m 2歳1勝クラス |
ダート1800m 3歳以上3勝クラス |
芝2000m 3歳以上2勝クラス |
芝1600m 3歳以上オープン |
芝1200m 3歳以上オープン |
| 単勝人気 | 2番人気 | 1番人気 | 1番人気 | 7番人気 | 11番人気 |
| 勝利馬 (鞍上) |
アルバンヌ (C.ルメール) |
シュラザック (古川吉洋) |
ショウナンサムデイ (池添謙一) |
ヤマニンサンパ (亀田温心) |
ウインカーネリアン (三浦皇成) |
| 馬番 | 3 | 16 | 3 | 9 | 16 |
| 残票数 | 1,288,708票 | 216,254票 | 58,263票 | 1,623票 | 19票 |
エピソード
- 先述の通り騎手の三浦皇成に取っては初のJRA・GI勝利となった他[3]、生産者のコスモヴューファームにとっても初のJRA・GI勝利となった[15]。また、馬主のウインにとっても2003年のNHKマイルカップのウインクリューガー以来のJRA・GI勝利となった[16]。
- 本競走で3着に入ったナムラクレアは4年連続のスプリンターズステークス出走で3年連続の3着となった[17]。尚JRAのGIでの3年連続3着は天皇賞(春)のナリタトップロード(2000年、2001年、2002年)以来である[18]。
- ヤマニンアルリフラが発馬機内での突進した事について。騎手の団野大成は戒告処分を受けた[19]。
- ウインカーネリアンが最後の直線での叩き合いで内側に寄ってジューンブレアと接触した事について、騎手の三浦皇成が戒告処分を受けた[19][20]。
- 本競走の表彰式プレゼンターを同年10月放送開始のTBSドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』に出演する佐藤浩市と松本若菜が務めた。またレース後には両名によるトークショーがパドックにて行われた[21]。
- 本競走の表彰式のウイナーズレディは中山馬主協会とのコラボ企画としてゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』の出演声優が務め、秋山実咲(ビリーヴ役、実在馬は2002年勝ち馬)、望月ゆみこ(カルストンライトオ役、実在馬は2004年勝ち馬)、野木奏(デュランダル役、実在馬は2003年勝ち馬)の3人が参加した[23]。
脚注
- ^ a b c 谷川善久 (2025年9月28日). “2025年 スプリンターズステークス”. 日本中央競馬会. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “スプリンターズS(G1) 結果・払戻 | 2025年9月28日 中山11R レース情報(JRA)”. netkeiba. 2025年10月6日閲覧。
- ^ a b “【スプリンターズS】初G1制覇の三浦皇成は涙 127回目での悲願に「諦めたら終わり」 万雷の拍手”. スポニチ競馬Web (2025年9月28日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “サトノレーヴの次走はスプリンターズSで昨年のリベンジへ 来春は今年と同じローテも視野”. UMATOKU. 報知新聞社 (2025年7月15日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “モレイラが短期免許で来日へ サトノレーヴとのコンビで春秋スプリントGⅠ制覇を狙う”. 東スポ競馬 (2025年8月19日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ ダウリング, ジャック (2025年8月22日). “ラッキースワイネスは日本遠征が決定!カーインライジングはバリアトライアルで “圧巻” の走り”. Idol Horse. 2025年10月6日閲覧。
- ^ 山下優佑 (2025年9月24日). “【スプリンターズS追い切り】香港の刺客をジャッジ!「元世界1位」ラッキースワイネス中山の芝適性は?”. 東スポ競馬. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “マッドクールがスプリンターズS回避 左前脚の繋靭帯に腫れ”. サンスポZBAT! (2025年9月11日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “昨年の高松宮記念覇者マッドクールが引退、種牡馬入り 左前脚の故障のため”. スポーツ報知 (2025年9月29日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “2025年 キーンランドカップ”. 日本中央競馬会. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【キーンランドC】貫禄の走りでG1馬の底力を知らしめたパンジャタワー 次走は1着賞金約5億円レース参戦、鞍上はJRA全10場重賞Vを成し遂げた松山と橋口師は明言”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (2025年8月24日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “2025年 産経賞セントウルステークス”. 日本中央競馬会. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【スプリンターズS】三浦皇成 127回目の挑戦G1初制覇に涙 8歳ウインカーネリアンで悲願”. netkeiba (2025年9月29日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “2025年09月28日のWIN5”. netkeiba. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “GⅠ勝利を万歳で祝う コスモヴューファーム生産のウインカーネリアン【新冠】”. 日高報知新聞. 北海道ニュースリンク (2025年10月1日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【スプリンターズS】ウインカーネリアン 岡田義広代表の喜びの声「競馬ってこういうことがあるんだな」”. 東スポ競馬 (2025年9月28日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【スプリンターズS】ルメール騎手「今日は本当のナムラクレアでした」10度目G1挑戦で初制覇ならず3着もたたえる”. UMATOKU. 報知新聞社 (2025年9月28日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【スプリンターズS】ナムラクレア 3年連続で3着 ルメール「いつも通りの脚を使ってくれた」”. スポニチ競馬Web (2025年9月29日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ a b “第59回スプリンターズステークス”. 日本中央競馬会. 2025年10月6日閲覧。
- ^ “【スプリンターズS】G1初制覇の三浦皇成騎手に戒告処分 最後の直線で内側へ斜行した件について”. UMATOKU. 報知新聞社 (2025年9月28日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ “スプリンターズステークス(GⅠ)当日に佐藤浩市さん、松本若菜さんが中山競馬場に来場!”. 日本中央競馬会 (2025年9月3日). 2025年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年10月6日閲覧。
- ^ “大波乱のG1がまさかのサイン馬券に!ドラマ番宣で着用した武豊の勝負服に注目 原作者は「メールわんさか」”. UMATOKU. 報知新聞社 (2025年9月28日). 2025年10月6日閲覧。
- ^ 『9月28日(日)開催のスプリンターズステークスにウマ娘キャストが特別出走決定!』(プレスリリース)Cygames、2025年9月24日。2025年10月6日閲覧。
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