第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)の意味・解説 

第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 06:18 UTC 版)

第2装甲擲弾兵師団
創設 1956年7月1日
廃止 1994年3月31日
所属政体 ドイツ
所属組織 ドイツ連邦陸軍
部隊編制単位 師団
兵種/任務/特性 機械化歩兵
上級単位 第2軍団 - 第3軍団
最終位置 ヘッセン州カッセル
テンプレートを表示

第2装甲擲弾兵師団ドイツ語2. Panzergrenadierdivision)は、ドイツ連邦陸軍師団のひとつ。1994年に解散した。師団の部隊は主にヘッセン州ニーダーザクセン州に駐屯していた。

歴史

第1次・第2次編制

師団は1957年7月1日カッセルに所在した国境警備隊中部司令部の下で第2猟兵師団として編成された。上級部隊は陸軍第2司令部(のちの第2軍団)で、師団司令部はカッセルに置かれ、第2と第22擲弾兵大隊から成るA2戦闘群、第12と第32擲弾兵大隊から成るB2戦闘群および第2砲兵連隊、直轄部隊は第2通信大隊、第2戦車大隊、第2工兵大隊、第2防空大隊、第2装甲猟兵大隊、第2補給中隊および第4音楽隊で構成された。1957年4月1日には第2装甲擲弾兵師団に改称・改編し、師団司令部をギーセンへ移転している。同年、第42擲弾兵大隊を隷下におさめ、師団は第2軍団から新設される第3軍団に配転となる。これにより師団は軍団ごと北大西洋条約機構に結合される。

1958年には新たに第5工兵大隊が隷下におさまる。さらに、第41と第42および第43装甲擲弾兵大隊から成るC2戦闘群が配属される。1959年には第2次編制が実行され、3個戦闘群はそれぞれ第4装甲擲弾兵旅団、第5装甲擲弾兵旅団、第6装甲旅団に改称・改組し、師団司令部はマールブルクに移転する。

第3次編制

1970年10月2日、第3次編制が実行に移され師団は再編成され、第4装甲擲弾兵旅団は第4猟兵旅団に改称される。1974年には師団司令部を再びカッセルに移転し、新たに第34装甲旅団が配属され、1976年に第6装甲旅団は第5装甲師団に配転となる。このころには「ヘッセン師団」や「Zwote」の愛称がつけられる。この頃の陸軍は最盛期にあり現役兵だけで22,000人以上の規模で、NATO加盟ノルウェー軍の兵力よりも多かった。

第4次編制

1980年に第4次編制が実行に移され、第4猟兵旅団は第4装甲擲弾兵旅団に改称される。1981年に第34装甲旅団は第6装甲旅団に改編される。師団は以下のようになっていた。

  • 第4装甲擲弾兵旅団 在ゲッティンゲン
  • 第5装甲擲弾兵旅団 在ホンベルク
  • 第6装甲旅団 在ホーフガイスマル
  • 第2砲兵連隊 在カッセル
    • 第21砲兵大隊 在シュヴァルムシュタット
    • 第22ロケット砲兵大隊 在シュヴァルムシュタット
    • 第23観測大隊 在シュタットアレンドルフ
  • 第2防空連隊 在カッセル
  • 第2装甲偵察大隊 在ヘシッシュ・リヒテナウ
  • 第2通信大隊 在フルダタール
  • 第2工兵大隊 在ハン・ミュンデン
  • 第2整備大隊 在カッセル
  • 第2補給大隊 在カッセル
  • 第2衛生大隊 在マールブルク
  • 第21から第25野戦予備大隊(非現役)
  • 第26猟兵大隊(非現役) 在ヴォルフハーゲン
  • 第27猟兵大隊(非現役) 在フルダタール
  • 第28警備大隊 在フランケンベルク・アン・デア・エーダー
  • 第2通信大隊 在フランケンベルク・アン・デア・エーダー
  • 第2特殊武器防護大隊 在ツヴァイブリュッケン
  • 第2航空隊 在フリッツラール
  • 第2軍楽隊 在カッセル

冷戦終結後の1994年に師団は解散する。

歴代師団長

氏名 着任 離任
1 オットー・シェーファー陸軍少将
Otto Schaefer
1956年 1957年
2 フリードリヒ・フェルチュ陸軍少将
Friedrich Foertsch
1957年 1958年
3 アルフレート・ツェルベル陸軍少将
de:Alfred Zerbel
1958年 1960年
4 オットマール・ハンセン陸軍少将
Ottomar Hansen
1960年 1961年
5 クラウス・ミュラー陸軍少将
Klaus Müller
1961年 1964年
6 ワーナー・ドリュウズ陸軍少将
Werner Drews
1964年 1967年
7 エルンスト・フェルバー陸軍少将
de:Ernst Ferber
1967年 1969年
8 ロルフ・ユルゲンス陸軍少将
Rolf Juergens
1969年 1970年
9 カール=ゲロ・フォン・イルゼンマン陸軍少将
Carl-Gero von Ilsemann
1971年 1976年
10 フリッツ・フォン・ヴェスターマン陸軍少将
Fritz von Westermann
1976年 1979年
11 ヴェルナー・シェーファー陸軍少将
Werner Schäfer
1979年 1981年
12 マンフレート・ファンスラウ陸軍少将
Manfred Fanslau
1981年 1984年
13 カール=ヘルムート・リシェル陸軍少将
Carl-Helmut Lichel
1984年 1987年
14 ハンス・グリルマイアー陸軍少将
Hans Grillmeier
1987年 1991年
15 ヴォルフガング・エストロフ陸軍少将
Wolfgang Estorf
1991年 1994年

脚注

参考文献

  • 『PANZER』1979年1月第43号、サンデーアート
  • 『PANZER』1988年10月第176号、サンデーアート

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)」の関連用語

第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの第2装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS