第2世代グラブス触媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/12 04:57 UTC 版)
「グラブス触媒」の記事における「第2世代グラブス触媒」の解説
1999年にその合成が報告され、第2世代グラブス触媒と呼ばれている。1998年から1999年に相次いで報告された、イミダゾリン配位子に二重結合を含む錯体を含めて第2世代と呼ばれることもある。この錯体は第1世代グラブス触媒と、アルデュエンゴらにより報告されたイミダゾリンカルベンとを反応させることにより合成される。市販もされているが、第1世代グラブス触媒を出発原料とすることから、高価である。また、その安定性は第1世代グラブス触媒に比較すると非常に高い。精製段階でメタノール可溶画分を除去するという方法がとられていることからも、その安定さがうかがえる。それにも関わらず、様々なメタセシス反応におけるその反応性が軒並み高いことから、現在この分野でかなり汎用されている触媒であると言える。しかしながら、すべてのメタセシス反応に対して第2世代グラブス触媒が常に効果的であるとは限らない。
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