第二十九国立銀行の設立
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伊予銀行は、西宇和郡川之石浦(現在の八幡浜市)に愛媛県最初の銀行として設立された第二十九国立銀行に始まる。1877年7月に第二十国立銀行を東京府に設立した、旧宇和島藩主伊達宗城の命を受けた同行の今岡好謙と宇都宮綱條が川之石浦の矢野小十郎に、銀行設立を勧めたことが発端である。川之石浦は天然の良港を有し、ハゼ漁や銅資源にも恵まれ、宇和島藩や吉田藩の参勤交代における交通の要衝として栄えた浦であった。矢野らは1875年に潤業会社を設立して、近在や野村地方の製糸業者を対象に貸金業を営んでいた。 矢野を中心に宇和島の旧士族や地主、商人、網元など12人は1877年9月7日、川之石浦への国立銀行設置を大蔵省に請願した。1878年1月29日付で開業免許が下付され、同年3月15日に開業した。初代頭取には清水一朗が就任した。四国に設立された銀行としては、高知県の第七国立銀行に次いで2番目であった。
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