笛の宴の回想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 15:06 UTC 版)
続いて、敦盛は、源氏との決戦前夜、平家の陣中で敦盛が吹く笛に合わせて一門が歌舞音曲を楽しんだ様子を回想する。 シテ「さても如月六日の夜(よ)にもなりしかば、親にて候ふ経盛われらを集め、今様を謡ひ舞ひ遊びしにワキ〽さてはその夜のおん遊(なそ)びなりけり、城(じょう)の内にさも面白き笛の音(ね)の、寄せ手の陣まで聞こえしはシテ「それこそさしも敦盛が、最期まで持ちし笛竹のワキ〽音(ね)も一節を謡ひ遊ぶシテ〽今様朗詠ワキ〽声々に地謡〽拍子を揃へ声を上げ [敦盛]さて、2月6日の夜になったところ、親である平経盛が我々を集め、今様を謡って舞い遊んだが……[蓮生]それではその夜の管弦の宴だったのですね、平家の陣中からいかにも趣のある笛の音が、寄せ手の源氏の陣まで聞こえたのは。[敦盛]それこそまさに敦盛が最期まで持っていた笛。[蓮生]その音に合わせて一曲を謡い楽しんだ[敦盛]今様や、(漢詩・和歌の)朗詠を[蓮生]声々に――拍子をそろえ、声を高く上げて謡い舞った。 そして、後シテ(敦盛)は、中之舞を舞う。
※この「笛の宴の回想」の解説は、「敦盛 (能)」の解説の一部です。
「笛の宴の回想」を含む「敦盛 (能)」の記事については、「敦盛 (能)」の概要を参照ください。
- 笛の宴の回想のページへのリンク