福祉国家思想の萌芽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:57 UTC 版)
福祉国家思想そのものは18世紀のイギリスや、ドイツ絶対主義国家のなかで形成されたものであり、自由主義に立脚する論としてはジョン・スチュアート・ミルやトーマス・ヒル・グリーンらによって、絶対主義に立脚する論としてはクリスティアン・ヴォルフにより論じられた。ドイツにおいてはヴォルフが提唱するところの福祉助成の理念によって、啓蒙絶対君主(領主)により統治され高権的に施されるところの警察国家における「福祉国家」(Wohlfahrtsstaat)的側面を指す。イマヌエル・カントはこの絶対主義における福祉国家的側面について「福祉絶対主義」(Wohlfahrtsabsolutismus)と表現し、国家に依存するのではなく公共性に依存した福祉を提唱した。
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