神経学的病理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 10:07 UTC 版)
ERVW-1は、HERV-W(英語版)ファミリーの中で完全に機能的なエンベロープタンパク質をコードする遺伝子座である。神経組織におけるERVW-1遺伝子座からのmRNAとタンパク質の発現は、神経変性や多発性硬化症の発症への関与が示唆されている。Multiple sclerosis retrovirus like particle(多発性硬化症レトロウイルス様粒子[訳語疑問点]、MSRV)のエンベロープタンパク質(env)はERVW-1にコードされるシンシチン-1と高い配列類似性がみられ、多発性硬化症の病因の重要な因子として長年研究されてきた。MSRV envをコードする遺伝子座はいまだ解明されていない。 また、神経細胞やグリア細胞におけるERVW-1の発現異常や、HERV-WのLTRを介した細胞タンパク質の発現異常が双極性障害や統合失調症の病因に関与していることを示す予備的証拠が得られている。
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