磁束の量子化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 01:35 UTC 版)
例としてリング状の超伝導体を考えたとき、超伝導体そのものはマイスナー効果により内部に磁束が入ることは出来ないが、リングの穴の部分を通ることは可能である。しかし、この穴を通る磁束は ϕ 0 = h 2 e = 2.067 833 848 × 10 − 15 Wb {\displaystyle \phi _{0}={\frac {h}{2e}}=2.067~833~848\times 10^{-15}~{\text{Wb}}} (2018CODATA推奨値) の整数倍の値しか取ることが出来ない。ここで、h はプランク定数、e は素電荷である。このように、超伝導リングを通ることができる磁束の量が離散的な値になることを「磁束の量子化」と呼び、その最小単位である φ0 を磁束量子と呼ぶ。超伝導を特徴づける重要な特性の一つに挙げられる。リング状でなくとも、例えば第二種超伝導体の内部へ侵入した磁束は、量子化された磁束量子となる。(量子渦を参照) 量子化した磁束は、1961年にディーバー、フェアバンクら、及びドール、ネーバーらによって独立に観察された。
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