確保エラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/17 16:10 UTC 版)
mallocは必ず成功するとは限らない。利用可能な空きメモリ領域がないとき、プログラムが限界値を超えてメモリを使用しようとしたときなど、mallocはヌルポインタを返す。環境によって、このような状況の起きる可能性は異なる。もしmallocが失敗することを考慮していないプログラムで、mallocがヌルポインタを返してきたとき、プログラムはNULLに相当するアドレスにアクセスしてクラッシュするだろう。メモリ確保失敗をチェックすることは、ライブラリでは特に重要である。ライブラリはメモリ量が限られた状況でも使用される可能性がある。ライブラリ内でメモリ確保に失敗した場合、呼び出したアプリケーション側にエラーを通知して、アプリケーションプログラムに判断を委ねるのがよいとされる。 プロトタイピング目的で書かれたコードなどでは、メモリ確保失敗をチェックしないこともある。というのもメモリ確保に失敗するという状況は、画像処理などを除いた一般的な用途では珍しく、発生した場合には終了する以外にプログラミング上できることがないからでもある。ごく少量のメモリさえ確保に失敗するような状況では、メモリ確保失敗に対処したとしてもプログラムを正常に続行できる見込みがない。一方で、ライブラリ製品やアプリケーション製品では異常系すなわち例外処理への対処は重要であり、メモリ確保失敗への対処も例外ではない。
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