碓氷峠の電化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 15:22 UTC 版)
信越本線において碓氷峠を控える横川駅 - 軽井沢駅間(1997年廃止)11.2 kmは、67パーミルの急勾配と26箇所のトンネルがある、交通上の難所であった(国鉄の他線区の勾配は、板谷峠などごく一部を除き最大でも33パーミル)。1893年の開業以来、専用の歯車式アプト式蒸気機関車による運行が続いてきたが、連続するトンネル中での運転の困難さや増大する輸送量に対して、非力な蒸気機関車では対応できなくなることが重要問題とされるようになった。列車の運行を止めずに行った2年間の工事の末、碓氷峠は1912年より電気機関車による運転に切り替えられた。使用する電気機関車10000形(軸配置C・出力660 kW)はドイツから輸入され、電力は横川駅の近くに3,000 kWの火力発電所を建設して賄った。電化によって煙による機関士の苦労が解消し、1列車あたりの重量は126 tから230 tに倍増し、スピードアップにより列車の大幅な増発(36本/日→54本/日)が可能となった。
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