硝酸パラジウム(II)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/11 09:27 UTC 版)
硝酸パラジウム(II) | |
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Palladium(II) nitrate |
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別称
Palladium nitrate
Palladous nitrate |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 10102-05-3 ![]() |
PubChem | 24932 |
ChemSpider | 23306 ![]() |
UNII | 5G27LBZ05U ![]() |
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特性 | |
化学式 | Pd(NO3)2 |
モル質量 | 230.43 g/mol |
外観 | 黄色の固体 |
密度 | 3.546 g/cm3[1] |
融点 | 分解 >100 °C |
水への溶解度 | 溶ける |
危険性 | |
主な危険性 | 刺激性、アレルギー反応の可能性 |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 塩化パラジウム(II) |
その他の陽イオン | 硝酸ニッケル(II) |
関連物質 | 硝酸銀 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
硝酸パラジウム(II)(しょうさんパラジウム(II)、英語: palladium(II) nitrate)は、化学式が Pd(NO3)2・(H2O)x (x = 0 または 2)で表される無機化合物である。無水物と二水和物は潮解性の固体である。X線結晶構造解析によると、どちらの化合物も単座硝酸配位子を持つ正方形平面のPd(II)を特徴としている。配位高分子である無水物は黄色である[1][2]。
硝酸溶液中ではPd(NO3)2はアルケンの二硝酸エステルへの変換を触媒する。熱分解すると酸化パラジウム(II)が得られる[3]。
合成
水和硝酸パラジウムは、酸化パラジウム水和物を希硝酸に溶解し、結晶化することによって得られる。硝酸塩は黄褐色で潮解性のプリズムとして結晶化する。無水物は、金属パラジウムを発煙硝酸で処理することによって得られる[1]。
出典
- ^ a b c Bruns, Jörn; Klüner, Thorsten; Wickleder, Mathias S. (2015). “Oxoanionic Noble Metal Compounds from Fuming Nitric Acid: The Palladium Examples Pd(NO3)2 and Pd(CH3SO3)2”. Chemistry - A European Journal 21 (3): 1294–1301. doi:10.1002/chem.201405355. PMID 25431333.
- ^ Laligant, Y.; Ferey, G.; Le Bail, A. (1991). “Crystal Structure of Pd(NO3)2(H2O)2”. Materials Research Bulletin 26 (4): 269–275. doi:10.1016/0025-5408(91)90021-D.
- ^ Timothy T. Wenzel "Palladium(II) Nitrate" Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis 2001, John Wiley & Sons. doi: 10.1002/047084289X.rp013
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