相関関数の性質とは? わかりやすく解説

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相関関数の性質

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/01 14:09 UTC 版)

相関関数 (場の量子論)」の記事における「相関関数の性質」の解説

場の量子論での相関関数その性質について以下に示す。 最も単純な実時間についての相関関数は、次のように2つ演算子の積の平均をとったものであるS A B ( t , t ′ ) = ⟨ A ( t ) B ( t ′ ) ⟩ {\displaystyle S_{AB}(t,t')=\langle A(t)B(t')\rangle } ここで、場の量子論では粒子の生成・消滅が起こるため、平均 ⟨ ⟩ {\displaystyle \langle \quad \rangle } としてグランドカノニカル平均採用する。よってハイゼンベルグ描像での演算子 A ( t ) , B ( t ) {\displaystyle A(t),B(t)} の時間依存性は、ハミルトニアンのみの形 e i H t / ℏ A ei H t / ℏ {\displaystyle e^{iHt/\hbar }Ae^{-iHt/\hbar }} ではなく次のように化学ポテンシャル含んだ形で決定される。 A ( t ) = e i ( H − μ N ) t / ℏ A e − i ( H − μ N ) t / ℏ {\displaystyle A(t)=e^{i(H-\mu N)t/\hbar }Ae^{-i(H-\mu N)t/\hbar }} この相関関数 S A B ( t , t ′ ) {\displaystyle S_{AB}(t,t')} を具体的に計算してみると、tとt'に独立依存するではなく、その差t-t'の関数であることがわかる。よって以下では S A B ( t − t ′ ) {\displaystyle S_{AB}(t-t')} と書くことにする。t'=0のときは S A B ( t ) {\displaystyle S_{AB}(t)} である。このフーリエ変換は、次のように定義されるS A B ( ω ) = ∫ − ∞ ∞ S A B ( t ) e i ω t d t {\displaystyle S_{AB}(\omega )=\int _{-\infty }^{\infty }S_{AB}(t)e^{i\omega t}dt} S B A ( ω ) = e − β ℏ ω S A B ( ω ) {\displaystyle S_{BA}(\omega )=e^{-\beta \hbar \omega }S_{AB}(\omega )} S A A † ( ω ) ≧ 0 {\displaystyle S_{AA^{\dagger }}(\omega )\geqq 0} S A B ∗ ( ω ) = S B † A † ( ω ) {\displaystyle S_{AB}^{*}(\omega )=S_{B^{\dagger }A^{\dagger }}(\omega )} ∫ − ∞ ∞ | S A B ( ω ) | d ω ≦ ⟨ A A † ⟩ 1 / 2 ⟨ B † B ⟩ 1 / 2 {\displaystyle \int _{-\infty }^{\infty }|S_{AB}(\omega )|d\omega \leqq \langle AA^{\dagger }\rangle ^{1/2}\langle B^{\dagger }B\rangle ^{1/2}} ∫ − ∞ ∞ | S A B ( ω ) | e β ℏ ω d ω ≦ ⟨ A † A ⟩ 1 / 2 ⟨ B B † ⟩ 1 / 2 {\displaystyle \int _{-\infty }^{\infty }|S_{AB}(\omega )|e^{\beta \hbar \omega }d\omega \leqq \langle A^{\dagger }A\rangle ^{1/2}\langle BB^{\dagger }\rangle ^{1/2}} このような単純な積の平均表される相関関数の他に、以下のようなものがよく用いられる交換子または反交換子平均: ⟨ [ A ( t ) B ( t ′ ) ] ± ⟩ {\displaystyle \langle [A(t)B(t')]_{\pm }\rangle } 先進グリーン関数遅延グリーン関数用いられる時間順序積平均: ⟨ T [ A ( t ) B ( t ′ ) ] ⟩ {\displaystyle \langle T[A(t)B(t')]\rangle } 温度グリーン関数用いられる(ただし温度グリーン関数実時間ではなく虚時間 τ = i t {\displaystyle \tau =it} についてのグリーン関数である)。

※この「相関関数の性質」の解説は、「相関関数 (場の量子論)」の解説の一部です。
「相関関数の性質」を含む「相関関数 (場の量子論)」の記事については、「相関関数 (場の量子論)」の概要を参照ください。

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