直列抵抗器(倍率器)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/10 23:26 UTC 版)
倍率器(ばいりつき、Multiplier)は、直流電圧計の測定範囲の拡大に使われる抵抗器である。直列抵抗器(ちょくれつていこうき、Series Resister)ともいう。 一般にアナログ式の電圧計は測定範囲が決まっており、それ以上大きい電圧をそのまま測定することは構造上できない。そこで、電圧計に直列に抵抗器を挿入し測定電圧を電圧計の内部抵抗と挿入した抵抗器で分圧することによって、相対的に電圧計にかかる電圧を減少させ測定範囲を広げることができる。 測定対象の電圧を V {\displaystyle V} 、電圧計に加わる電圧を V V {\displaystyle V_{V}} 、電圧計の内部抵抗を r V {\displaystyle r_{V}} 、倍率器の抵抗を R S {\displaystyle R_{S}} とすると、分圧の公式より次のようになる。 V = R S + r V r V V V = ( 1 + R S r V ) V V {\displaystyle V={\frac {R_{S}+r_{V}}{r_{V}}}V_{V}=\left(1+{\frac {R_{S}}{r_{V}}}\right)V_{V}} よって、最大目盛りの時の電圧が ( 1 + R S r V ) {\displaystyle \left(1+{\frac {R_{S}}{r_{V}}}\right)} 倍に拡大されたことになる。 多くの電圧計は内部に倍率器を備えており、端子を替えることで測定可能範囲を変化させることができる。これを多重範囲電圧計という。
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