疫病と医学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:17 UTC 版)
新大陸発見によって両大陸の交流が始まると、新大陸側では天然痘や風疹などの旧大陸の疫病が猛威を振るった。これによって先住民の人口が数分の一にまで減少してしまい、先住民大帝国の国力に多大なダメージを与えることとなった。逆にこれらの病気に耐性のあるヨーロッパ人はこの人口減少に乗じてやすやすと勢力を広げることに成功していった。ただしこれは新大陸に限られ、旧大陸においては現地住民側も病気に対して耐性を持っていたためにパンデミックが起きることはなく、逆に現地の疫病によってヨーロッパ人の遠征軍が壊滅することも珍しくなかったため、ヨーロッパ人の侵略は限定的なものにとどまった。 しかし19世紀後半に入ると医学の発展で疫病での死者が減少し、それまでヨーロッパ人の軍事行動が困難だった熱帯地域において大規模な軍事行動が可能になった。これはヨーロッパ列強のアフリカ分割を可能とする一つの要因となった。
※この「疫病と医学」の解説は、「植民地主義」の解説の一部です。
「疫病と医学」を含む「植民地主義」の記事については、「植民地主義」の概要を参照ください。
- 疫病と医学のページへのリンク