環境・社会への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/19 09:44 UTC 版)
「ボンネビル・ダム」の記事における「環境・社会への影響」の解説
ボンネビル・ダムは、コロンビア川を遡上するシロチョウザメの道を遮断してしまった。シロチョウザメは今でもこの地域のダム下流一帯で産卵をしており、コロンビア川を下った地域では豊かな個体数を保っている。数は激減したがごく一部のシロチョウザメは、上流にある様々な貯水池で棲息している。 この魚類遡上問題を切り抜けるべく、ボンネビル・ダムは魚道を設置し、天然のサケやニジマスがダムを通過して産卵のために上流へと遡上できるような仕組みを作った。産卵期に大量の魚が上流へと向かう光景は、ダムへ訪れる観光客の楽しみの一つとなっている。カリフォルニアアシカもまたこの魚の大群に惹きつけられ、産卵期になるとダムの堤敷あたりでしばしば見られる。2006年までに、頭数が増えたアシカなどがサーモンの個体数に影響を与えるようになり、陸軍工兵司令部や環境活動家の頭を悩ますこととなった。ジョージ・シンプソンらが記録しているように、歴史的にアシカを始めとする鰭脚類は、コロンビア川の河口から320 kmも離れたザダルズやセリロ滝まで移動して魚を獲っていた。
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