琉球開闢九御嶽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 07:33 UTC 版)
琉球の神話では、日の大神(天にある最高神、日神、天帝)が開闢の神アマミキヨ(アマミク)に命じて島作りをさせた。アマミキヨはこの命を受け、沖縄本島を作り、そこに9つの聖地7つの森を作ったとされる。現在では、アマミキヨによって作られた聖地のうち7つが、琉球開闢九御嶽として語り継がれ、琉球神道においてもっとも神聖な御嶽として位置づけられている。 このうち王国の祭政一致体制において最重視された御嶽は、斎場御嶽である。聞得大君の就任式などはこの御嶽で行なわれた。現在の斎場御嶽からは、アマミキヨ降臨の聖地である久高島が遥拝できるが、これは王国時代の史料には記録されていない。また国王就任に際しては、君手摩(きみてずり)が安須森御嶽に現れ、5つの御嶽を順に巡り、最後に首里真玉森御嶽に現れるという。 以下、アマミキヨが作ったとされる順番に列記する。 安須森御嶽(あすむぃうたき):国頭村辺土 クボウ御嶽:今帰仁村今帰仁グスク内 知念森 : 南城市知念 斎場御嶽(せーふぁうたき):南城市知念 薮薩御嶽(やぶさつうたき):南城市玉城 雨つづ天つぎ御嶽(あまつづてんつぎうたき):南城市玉城、玉城グスク内 クボー御嶽(くぼーうたき):南城市知念(久高島) 首里森御嶽(しゅいむいうたき):首里城十嶽の一つ 真玉森御嶽(まだむいうたき):首里城十嶽の一つ このうち、首里真玉森御嶽は沖縄戦と首里城改築工事による整備で失われており、県によって敷地内への侵入は禁止されている。
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